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公用紙にも使われた品格と質の高さ。金沢近郊の二俣地区では、伝統ある手漉き和紙づくりが今日まで伝えられています。

平安時代の『延喜式』の中で、“紙を納めるべき国”として加賀の国があげられています。加賀地方では古くから紙の製造が行われていたことがわかります。そして江戸・文禄元年(1592年)以来、献上紙漉き場として加賀藩の特別な庇護をうけるようになったのが、二俣地区です。「加賀奉書」「杉原」「高檀紙」など高級公用紙を手がけるとともに、「布目色杉原」「打雲杉原」など高い技巧をこらした和紙も漉かれ、やがて二俣和紙は天下にその名が知られるようになりました。

加賀奉書紙に使われる原料の加賀コウゾは、気品ある奉書を生み、戦後一時途絶えたものの、現在ではわずかながらも栽培も復活しています。加賀奉書紙はいまも書家などから好まれ、ほかに近年の製品としては、和染紙、模様紙などが漉かれています。また、金箔製造に使われる箔打紙、高級和紙呉服やバックなどが仕立てられる紙衣は、金沢ならではの伝統工芸との強いつながりの中で受け継がれてきたものと言えます。 今も手漉きでつくられる二俣和紙。そのすぐれた紙質に加え、優雅な美しさ・色彩感覚は、現代の私たちのこころにもときめきを与えてくれます。
 
 
 
 
 
 
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